犬の毛玉はなぜできる?原因と放置するリスクをトリマーが解説

犬の毛玉の原因と予防方法 未分類

犬の毛玉に悩んでいませんか?

トリミングサロンでも、

「毎日ブラッシングしているのに毛玉ができる」
「毛玉を見つけたけどどうしたらいい?」

といったご相談をいただくことがあります。

毛玉は小さいうちは気付きにくいですが、
放置すると皮膚トラブルやトリミング時の負担につながることもあります。

実際にサロンでも、
毛玉が原因で短くカットせざるを得なかったケースや、
皮膚が赤くなっていたケースを見てきました。

この記事では、犬の毛玉ができる原因や放置するリスク、
予防方法についてトリマー目線で解説します。

犬の毛玉はなぜできる?

毛玉は突然できるものではありません。

日常生活の中で少しずつ毛が絡まり、
気付いた時には大きな毛玉になっていることもあります。

特に毛が伸び続ける犬種は毛玉ができやすく、
ブラッシングの頻度や洋服・ハーネスによる摩擦などが影響することもあります。

まずは、犬の毛玉ができる主な原因について見ていきましょう。

摩擦によって毛玉ができる

犬の毛玉は、日常生活の中で起こる摩擦によってできることがあります。

例えば、寝ている時に体と床が擦れたり、
お洋服やハーネスが被毛に当たり続けたりすることで、
少しずつ毛が絡まっていきます。

特に耳の後ろや脇の下、首輪の周りは摩擦が起こりやすく、
毛玉ができやすい場所です。

最初は小さなもつれでも、
そのままにしていると周りの毛を巻き込みながら大きくなってしまいます。

実際にサロンでも、飼い主さんが気付かないうちに、
耳の後ろへ大きな毛玉ができているケースは少なくありません。

犬種をあげるならダックスやチワワなどで、
全体に毛玉はなくても、一部分にできていることがあります。

シャンプー後の乾かし不足

シャンプー後の乾かし不足も毛玉の原因になります。

被毛が湿った状態のままだと毛同士が絡まりやすくなり、
乾く過程で毛玉ができてしまうことがあります。

特に脇の下や足の付け根、お腹周りなどは乾きにくく、
毛玉ができやすい場所です。

また、自然乾燥をすると毛がバラバラな方向へ乾くため、
ブラッシングをしていても絡まりやすくなることがあります。

実際にサロンでも、
乾かし不足が原因と思われる毛玉を見つけることがあります。

シャンプー後はしっかり乾かすことが、
毛玉予防だけでなく皮膚トラブル予防にもつながります。

洋服やハーネスが原因になることも

犬の毛玉は、洋服やハーネスが原因でできることもあります。

洋服やハーネスは被毛と擦れやすく、
着用している時間が長いほど毛が絡まりやすくなります。

特に脇の下や胸元、首周りは摩擦が起こりやすく、
毛玉ができやすい場所です。

寒い季節や抜け毛対策として洋服を着る機会もありますが、
毎日着せたままにしていると毛玉の原因になることがあります。

洋服をよく着ているわんちゃんの脇や胸元に毛玉ができているのを、
トリミングの際にみかけることは少なくありません。

洋服やハーネスを使用する場合は、
定期的に被毛の状態を確認し、
ブラッシングを行うことが大切です。

毛玉ができやすい場所

犬の毛玉は全身のどこにでもできるわけではありません。

特に摩擦が起きやすい場所や、
飼い主さんの目が届きにくい場所にできやすい傾向があります。

日頃から毛玉ができやすい場所を知っておくことで、
早めの発見や予防につながります。

ここでは、サロンでも特によく見かける毛玉ができやすい場所をご紹介します。

耳の後ろ

耳の後ろは、犬の毛玉ができやすい代表的な場所です。

耳を動かしたり、寝る時に床と擦れたりすることで、
少しずつ毛が絡まっていきます。

また、耳の後ろは飼い主さんから見えにくいため、
毛玉ができても気付きにくい場所でもあります。

実際にサロンでも、
体はきれいにブラッシングできていても、
耳の後ろだけ大きな毛玉ができているケースはよくあります。

特に長毛犬は、耳の付け根までしっかり確認することが大切です。

脇の下

脇の下も毛玉ができやすい場所のひとつです。

歩いたり走ったりするたびに前足が動くため、
被毛同士が擦れやすくなります。

さらに、脇の下は湿気がこもりやすく、
毛が絡まりやすい環境になっています。

脇の下にフェルト状の毛玉ができているケースをサロンでも見かけることがあります。

毛玉が大きくなると皮膚を引っ張り、
わんちゃんが痛みを感じることもあるため注意が必要です。

ブラッシングの際は体の表面だけでなく、
脇の下まで優しく確認してあげることが大切です。

首輪周りやハーネスの周り

首輪やハーネスが当たる部分も毛玉ができやすい場所です。

首輪やハーネスは毎日使用することが多く、
被毛との摩擦が繰り返されることで毛が絡まりやすくなります。

特にお散歩の時間が長い子や、
ハーネスを着けている時間が長い子は注意が必要です。

首輪だけを使用されている柴犬などは、
首飾りが毛玉になっているのをよくみかけます。

毛玉は小さいうちは気付きにくいため、
首輪やハーネスを外した時に被毛の状態を確認する習慣をつけると安心です。

毛玉を放置するとどうなる?

小さな毛玉だからと放置してしまうと、
わんちゃんに思わぬ負担がかかることがあります。

毛玉は見た目の問題だけではなく、
皮膚トラブルや不快感につながることもあります。

ここでは、毛玉を放置することで起こりやすい影響について解説します。

皮膚が引っ張られて痛みが出る

毛玉が大きくなると、皮膚が引っ張られてしまうことがあります。

特に脇の下や耳の後ろなど、
皮膚がよく動く場所に毛玉ができると、
歩くたびや体を動かすたびに違和感や痛みを感じてしまうわんちゃんも。

また、毛玉が衣類やハーネスに引っ掛かることで、
さらに皮膚への負担が大きくなる場合もあります。

実際にサロンでも、
毛玉を取り除いた後に皮膚が赤くなっていたり、
わんちゃんが気にして舐めていたりするケースがあります。

毛玉はただ毛が絡まっているだけではなく、
わんちゃんの負担になりやすいため注意が必要です。

皮膚炎につながる

毛玉を放置すると、皮膚炎につながることがあります。

毛玉の下は通気性が悪くなりやすく、
湿気や汚れがたまりやすい状態になります。

その結果、皮膚が蒸れたり、
細菌が繁殖しやすくなったりすることがあります。

また、毛玉によって皮膚が引っ張られ続けることで、
赤みや炎症が起こる場合も。

毛玉を取り除いた後に皮膚が赤くなっていたり、
ただれていたりするケースを見かけることがあります。

ちなみに、私が働いてきた中で多かったのはこのケースです。

毛玉が大きくなる前に対処することが、
皮膚トラブルの予防につながります。

ノミやダニに気付きにくい

毛玉があると、皮膚の状態を確認しにくくなります。

そのため、ノミやダニが付いていても発見が遅れてしまうことがあります。

また、毛玉によって被毛が固まっていると、
ブラッシングやスキンシップの機会が減り、
皮膚の異常に気付きにくくなることもあります。

愛犬の健康状態を確認するためにも、
毛玉を作らないことは大切なお手入れのひとつです。

毛玉を見つけた時の対処法

毛玉を見つけると、

「すぐに取った方がいい?」
「ハサミで切っても大丈夫?」

と悩む飼い主さんも多いのではないでしょうか。

毛玉の状態によっては、自宅で無理に取ろうとすることで、
わんちゃんに負担がかかってしまうこともあります。

ここでは、毛玉を見つけた時の対処法について解説します。

無理に引っ張らない

毛玉を見つけても、無理に引っ張って取ろうとするのはおすすめできません。

毛玉は被毛だけでなく、
皮膚の近くまで絡まっていることがあります。

無理に引っ張ると皮膚も一緒に引っ張られてしまい、
わんちゃんがとても痛がります。

また、一度痛い思いをすると、
ブラッシング自体を嫌がるようになってしまうことも。

小さなもつれであれば少しずつほぐせる場合もありますが、
大きな毛玉は無理をせず、
わんちゃんの様子を見ながら対応することが大切です。

ハサミで切る時は注意が必要

毛玉を見つけると、
「ハサミで切ってしまおう」
と考える方もいるかもしれません。

しかし、毛玉は見た目以上に皮膚と近い位置にあることがあります。

特に犬の皮膚は柔らかく伸びやすいため、
毛玉だけを切ったつもりでも皮膚を傷付けてしまう危険があります。

トリミングでも、もつれをとる時は
とくに注意しながら施術をしています。

安全のためにも、
無理にハサミを入れるのは避けた方が安心です。

サロンに相談する

毛玉が大きい場合や、
自宅で取るのが難しい場合はサロンに相談するのがおすすめです。

トリマーは毛玉の状態を確認しながら、
できるだけわんちゃんの負担が少ない方法を考えて対応します。

毛玉の大きさや場所によっては、
短くカットした方が安全な場合もあります。

また、毛玉を取り除くだけでなく、
今後毛玉ができにくくなるためのアドバイスをもらえることもあります。

無理に自宅で対処しようとせず、
困った時はプロに相談することも大切な選択肢のひとつです。

サロンで実際によくある毛玉のケース

サロンではさまざまな毛玉のケースを見かけます。

毛玉のできる場所や状態によっては、
わんちゃんへの負担が大きくなってしまうこともあります。

ここでは、実際によく見かける毛玉のケースをご紹介します。

足先の毛玉

足先は意外と毛玉ができやすい場所です。

特に雨の日のお散歩や、
足先が濡れた状態が続くことで毛が絡まりやすくなります。

また、肉球の間や指の周りは飼い主さんも確認しにくく、
気付いた時には毛玉になっていることがあります。

足先に毛玉があると歩きにくくなったり、
汚れが溜まりやすくなったりすることもあります。

よくみかけるのは、足先に小さな毛玉が2~3個できているケースです。

普段のブラッシングだけでなく、
足先の状態も定期的に確認してあげたいですね。

耳の毛玉

耳の毛玉はサロンでもよく見かけるケースのひとつです。

耳の後ろは寝る時に床と擦れたり、
耳を動かしたりすることで毛が絡まりやすい場所です。

さらに耳の後ろは見えにくいため、
飼い主さんが気付かないまま毛玉が大きくなっていることも。

実際、耳の後ろの毛玉はかなり硬くなっているのをみかけることがあります。

全身フェルト状毛玉

サロンで特に負担が大きいと感じるのが、
全身にフェルト状の毛玉ができているケースです。

フェルト状毛玉とは、
被毛が根元から固まってしまい、
まるで一枚の布のようになった状態をいいます。

ここまで毛玉が進行すると、
ブラッシングでほぐすことは難しく、
短くカットするしかない場合がほとんどです。

また、毛玉の下では皮膚が蒸れていたり、
赤みや炎症が起きていたりすることもあります。

実際にバリカンを入れてみると、
飼い主さんも気付いていなかった皮膚トラブルが見つかることも少なくありません。

わんちゃんへの負担を減らすためにも、
毛玉が小さいうちに対処することが大切だと感じています。

毛玉を予防する方法

毛玉は一度できてしまうと、わんちゃんにも飼い主さんにも負担がかかることがあります。

しかし、日頃のお手入れを続けることで予防できるケースも少なくありません。

ここでは、毛玉予防のために意識したいポイントをご紹介します。

ブラッシング

毛玉予防で最も大切なのがブラッシングです。

ブラッシングをすることで、毛が絡まる前にもつれを取り除くことができます。

特に長毛犬は、毛が伸び続けるため定期的なブラッシングが欠かせません。

また、ブラッシングは毛玉予防だけでなく、皮膚の状態を確認する機会にもなります。

毎日長時間行う必要はありません。
数分でも続けることで、毛玉予防につながります。

ブラッシングの頻度やコツについてはこちらの記事で詳しく解説しています。

シャンプー後の乾燥

シャンプー後の乾燥不足は、毛玉の原因になることがあります。

被毛が湿ったままだと毛同士が絡まりやすくなり、乾く過程で毛玉になってしまうことがあります。

特に脇の下や足の付け根、お腹周りなどは乾きにくいため注意が必要です。

また、自然乾燥は皮膚トラブルにつながる場合もあります。

シャンプー後は根元までしっかり乾かし、ブラッシングをしながら整えてあげることが大切です。

シャンプー頻度についてはこちらの記事で詳しく解説しています。

定期トリミング

定期的なトリミングも毛玉予防につながります。

被毛が伸びるほど毛同士が絡まりやすくなるため、
定期的にカットすることでお手入れがしやすくなります。

また、トリミングサロンでは毛玉の有無や皮膚の状態を確認することもでき、
飼い主さんでは気付きにくい小さな毛玉や皮膚トラブルを発見できます。

毛玉ができてから慌てて来店するのではなく、
定期的なケアとしてサロンを利用することがおすすめです。

まとめ

犬の毛玉は、ただ見た目が悪くなるだけではなく、
皮膚トラブルや痛みの原因になることもあります。

特に、耳の後ろ・脇の下・首輪やハーネス周り・足先は毛玉ができやすい場所なので、
日々のチェックがとても大切です。

毎日の少しのブラッシングや、定期的なトリミングを続けることで、
毛玉はしっかり予防できます。

「気づいたときに取る」ではなく、「できる前に防ぐ」ことが一番のケアです。

愛犬が快適に過ごせるように、
無理のない範囲でおうちケアを続けていけたらいいですね。

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